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競馬のトリビア 馬券の変遷
1928年馬券 1973年馬券 2002年馬券
 日本で初めて馬券が発売されたのが1906(明治39)年。しかし、不正が横行し、2年後の1908(明治41)年には馬券禁止法が発令。馬券が発売されなくなると競馬の人気がなくなるのはどこの国も一緒です。 1923(大正12)年に旧競馬法が制定され、馬券の発売が再開されました。当時の馬券は単勝式馬券のみ1枚20円で1レースにつき購入できるのは1枚限り、配当も10倍までに制限されていました(1枚目の画像)。 大卒平均初任給が45円の時代ですからね。お金持ちしか賭けられない仕組みになっていました。 1931(昭和6)年に複勝式馬券が登場。1936(昭和11)年に日本競馬会が設立されましたが、1944年には太平洋戦争の戦局が悪化により競馬は中止。能力検定競走は行われましたが、馬券の発売はありませんでした。 1946(昭和21)年に競馬が再開され、馬券は1枚100円で枚数は無制限、配当も100倍まで認められるようになりました。また、枠番連勝単式(6枠制)も売られるようになりました。 枠連は最初1着-2着を順番に当てる単式だったんですね。1963(昭和38)年から現在の枠番連勝複式(8枠制)に変わり、1枚200円または1000円となりました(2枚目の画像)。 また、1951(昭和26)年から1961(昭和36)年の間、三重勝式というものも発売されていました。これは、午前中の3レースの勝ち馬を当てるもので、1954年10月30日に出た507,940円の配当は、永らく中央競馬での最高配当でした。 なお、2004(平成16)年に競馬法が改正されて、現在でも五重勝式まで発売できるようになりました。まだ、発売している競馬場はありませんが、競輪では平塚競馬場で七重勝式車券「チャリロト」が発売されています。 さて、中央競馬では永らく枠番連勝複式の時代が続き、人気馬を1枠1頭に指定する「単枠指定制度」なんていうのもありました(1974年皐月賞キタノカチドキ〜1991年セントライト記念レオターバン)。 1991(平成3)年に馬番連勝複式、1999(平成11)年に拡大馬番連勝複式(ワイド)、2002(平成14)年に馬番連勝単式と三連勝複式、そして2004(平成16)年に三連勝単式が導入され、現在に至っています(3枚目の画像は私の豪快なハズレ馬券です……)。 ちなみに、海外では四〜六連勝式や四〜九重勝式,2〜6レース続けて連勝式を当てるもの,コロガシ馬券など、いろいろな馬券が発売されています。