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こらむ   詐欺
 近年、オレオレ詐欺(振り込め詐欺に名前が変わったんでしたっけ?)をはじめとした詐欺が横行しています。 私のところにも身に覚えがない請求書が届いたりしています。 特にE-Mailが多いですが、そもそも正式な文書がE-Mailで来るはずがなく、送り主は何を考えているのかな、と思います。まあ、何も考えていないんでしょうけど。
 とはいえ、引っかかりやすい詐欺もあるわけでして、特にお年寄りやハンディキャッパーなどの弱者が狙われています。 弱みにつけこむ悪質な詐欺は、許されるものではありません。
 そんな私も、つい先日ひっかかりそうになりました。ある国家資格を受験したときの出来事です。 受験会場の入り口に数名の人がボードのようなものを持って立っていました。 私が中に入ろうとすると、そのうちの1人が声をかけてきます。
 「合格発表の郵送を希望する方は、こちらに住所,氏名をお書き下さい。有料で郵送いたします。」
 なるほど、国家資格の合格発表は官報で公示されますが、官報を見る機会がある人はそれほど多くありません。 これは申し込まねば、と一瞬思いましたが、ふと思い返りました。
 そもそも郵送してもらう必要があるのか?
 最近はホームページに合格発表が掲載されるのではないのか?
 合格すれば免状取得の書類が届くはず。それでわかるのでは?
ということで、もし申し込む必要があれば後で来よう、と思い、用紙をその人に返して中に入り、試験を受けました。
 試験前に、試験監督官から試験に関する注意事項などの説明がありました。その説明の最後に一言。
 「入り口にいた方々と当協会は、一切関係ありません。」
 それを聞いて思わず「セーフ」と思いました。詐欺だったわけです。 聞くところによると、やはりホームページに合格発表が掲載されるとのこと、合格者には通知があるとのことでした。 彼らは合格発表をホームページで閲覧し、申込みのあった人にそれを郵送にてお知らせする。こんなひどい話はありません。 有料ということで申込み時にお金を徴収しており、郵送代を除いた額がそのまま彼らの収益になる。 後から受験の手引きを見てみると、合格発表の郵送を希望する場合は、願書提出時に申込みを行うことになっており、負担額はもちろん郵送代のみです。 ホームページに掲載されることももちろん記載されており、インターネット環境がない人は願書提出時に申込みをすればいいわけです。
 合格通知を有料で送付する詐欺。 一見、ひっかかりそうにないものですが、試験前は試験のことで頭がいっぱいなわけでして、冷静に判断できない受験生がいても不思議ではありません。 これも弱みにつけこんだ詐欺であり、到底許すわけにはいきません。 今回は身近で起きた詐欺について書いてみました。みなさんも気を付けましょう。