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こらむ   苦言・プロ野球とお笑い
 久しぶりのコラム更新になってしまいました。
 まずはプロ野球から。2004年は球団の合併から始まり、1リーグ制導入,新球団の加盟問題,史上初のストライキなど 野球の試合以外のところで賑やかな年でした。ちなみに、セ・リーグの優勝チームはどこだったか覚えていますか? 中日ですよ(笑)。
 まあ、企業が球団を保有しているわけですから、収支が悪化すれば身売り話が出てくるのも仕方がないですし、 そもそも今回の場合はこれまでオリックスや近鉄に興味のなかった人が文句を言っているようにも思えます。 口で反対するだけでなく、実際に球場に足を運んで満員にするくらいの動きがあれば、また話は違っていたでしょうが。 サッカーのように純粋な市民球団にするのが良い、という話もありますが、Jリーグの選手の年俸を含めて収支を抑えており、 縮小均衡しているのではないかと思います。 現在の規模のままプロ野球を盛り上げていくためには、企業が地域に密着した活動をしていくのがベストではないでしょうか。
 さて、そんな中、プロ野球では近年、アメリカのメジャーリーグ入りを志望する選手が急増しました。 野茂投手やイチロー選手,松井選手の活躍を見て、みんな憧れるようになったのでしょう。しかし、
  日本でトップになってからメジャーリーグに行け!!
と思うのは私だけでしょうか。先ほど挙げたお三方は、いずれも日本でトップの成績を挙げた方々です。 パ・リーグのNo.1ピッチャー,年間200本以上ヒットを打った首位打者,人気球団で50本打ったホームラン王。 凄い実績です。
 それに比べて、メジャーを志望している巨人の仁志,阪神の藪,井川,ダイエーの井口……。 果たして日本でNo.1になったでしょうか。 確かにチームの中ではレギュラーとして活躍し、チームにとっては欠くことのできない選手です。 ただ、日本でNo.1かと言うと、甚だ疑問です。
 例えば、オリックスを飛び出した田口選手。果たして彼の決断は正しかったでしょうか。 チームがワールドシリーズに出ても名前が出てこない。ベンチを暖めていることがほとんど。
 そもそもマスコミが騒ぎ過ぎなのかもしれません。日本の悪いところは、良いところに入っただけで評価されること。 例えば、有名大学に入学することが評価され、大学での成績はあまり評価されません。 プロ野球も、まだ活躍していない新人に、多額の契約金を支払います。 アメリカでは、入ることよりも出ることの方が評価され、大学入試は簡単ですが卒業が難しかったり、 好成績を挙げた人が引退するときに評価が最も高くなります。
 そういう意味では、チャレンジ精神を否定するのではなく、メジャー入りしただけでは騒がず、活躍した選手だけにスポットを当てれば、 選手の考え方も変わるかもしれません。まあ、こんな人がいるかどうかわかりませんが、メジャー入りを表明しただけで注目されると思っている人がいれば、 それは大きな間違いです。
 個人的には、メジャーリーグへ行く資格があるのは、西武の松坂投手,巨人の上原投手,ソフトバンクの松中選手,ギリギリ近鉄の中村選手ぐらいだと思います。
 話はがらっと変わって、次はお笑いの話。最近、お笑いが「空前のブーム」とまで言われています。
 確かに、最近は若手芸人を集めてコントをやらせる番組が多くなったように思います。ボキャブラ天国以来のブームなんですかねぇ。
 ただ、私は他の人との感覚が違うのか、お笑いを面白いと思ったことはあまりありません。
 確かに、個々の芸人さんは頑張ってます。一人一人、おそらくネタを必死になって考えて披露しているものばかりでしょう。 しかし、個人の頑張りによる企画には限界があり、おそらく一人(または1グループ)だけでは番組が成り立たないので複数の芸人さんを集めて1つの番組にしているわけです。 そこには、番組制作サイドが、番組の企画によって面白くしようという努力が欠けているように思います。 まだ、ボキャブラ天国の場合は、芸人さんが芸をした後にバカ笑いしているパネラーがいて、そのトークと併せて面白いものにしていました。 「行列のできる法律相談所」という番組がありますが、あれが人気なのは、ただの法律に関する番組ではなく、島田伸介氏の馬鹿トークがあるからだと思います。 個人的には、深夜番組ですが、SMAPの草 くんとユースケ・サンタマリアがやっている「プッスマ」という番組は、企画力があって面白いと思ってます。 別に芸人じゃなくても笑いはとれるんです。
 それに、最近芸人の使い捨てが多いのも気になりますね。ダンディー坂野の「ゲッツ!」は既に過去のもの。 「なんでだろう〜♪」も最近聞きませんし、「間違いない!」「残念!」も過去帳に入ろうとしています。
 そもそも、「流行語大賞」というものがありますが、あれって本当に流行しているものなのでしょうか。 私は、「ちょ〜気持ちいい」なんて言ったことがありません。「中二階」も新聞ではよく見かけましたけど、自分が使ったことがありません。 「印象語大賞」ならわかりますが、流行語と言われると、なんとなく違和感があります。 まあ、世相を反映するものとして、みなさんに親しまれているものなんでしょう。
 今、マスコミのモラルが問われている、そんな時代のような気がします。 公共の電波を使っているわけですから、報道もバラエティも、今一度見つめ直していただきたいと思います。